補聴器-12
今回はRICタイプの補聴器のお話です。
実は現在、私がもっともお勧めしているタイプ
の補聴器になります。
特徴・・・
レシーバー(音の出る機械部分)が外耳道内に
あるため、チューブを通したことによる音の変
化(劣化)を考慮しなくてよい。
この補聴器は少し前のシリーズで「アレラ」と
いう補聴器ですが、これがRIC(リックタイプ
ともいいます)タイプの補聴器です。
写真下の三角の部分が補聴器本体で、マイク
(集音部)もこちらに装備されています。
赤く見えるのがレシーバー(音が出る機械部
分)です。間の細い線がワイヤーになってお
り、電気信号を本体からレシーバーに伝えて
います。
前号で書きましたオープンタイプは、レシー
バーの部分も本体内にあり細いチューブが補
聴器の造った音を鼓膜に届けていました。つ
まり本体以外は柔らかいチューブだけの構造
なので、途中がクネッと曲がってしまうとチ
ューブの径は円形ではなくなり(潰れた水道
のホースのように)正しい音が届けられない
ことも考えられました。
またチューブの長さは耳介の大きさや形で変
化するため、若干ですが音が正しく届いてい
るか不安もあります。
その点、レシーバーがチューブの先端に位置し
外耳道の中に収まっているRICはチューブの曲
がりや長さに対しての心配がなくなります。
また、耳穴型に比べ本体を少し大きめに作れる
ため、高出力が出しやすく空気電池もPR48の
ような、すこし大きめの電池の使用も可能にな
ります。(約200時間)タイプによります。
お客様によっては耳漏のあるかたもいらっしゃ
ると思いますが、電子機器である補聴器は、水
分が故障の大きな要因となります。
その点もRICタイプは、耳漏によるダメージを
レシーバー部だけに抑えられ、本体に故障が無
ければ、レシーバー部の交換は1万円程度で修
理できます。
レシーバーは出力パワーごとに数タイプあり本
体を買い替えなくてもレシーバーを付け替える
ことで、高出力にも対応します。
最新機種はカラーも豊富で鮮やかな色もあり
ます。
以前は目立たないことのみが評価されたこと
もありましたが、現在は積極的に色を楽しま
れる方も増えています。
カラフルな補聴器も素敵です。
また外観もシンプルで、スッキリしています。
次回もお楽しみに!